改正香道秘傅 附録 奥乃志保里(かいせいこうどうひでん)

大枝流芳校正 元文4年(1739) 2巻4冊 版本

 《表紙の表題は「改正香道秘傅」であるが、本文の表題は「校正香道秘傅」「香道秘傅書校正」と不軌》

 

刻校正香道秘傅題辭

校正香道秘傅書 凡例

上巻

一 雪月花集一巻

一 志野宗信筆記一巻

一 香合式

一 宗温六十一種香名一巻

下巻

一 宗入香炉図一巻

一 建部隆勝香之記一巻

一 十組香之記一巻

一 香之記一巻

一 八部の書毎の終わりに考正異同の考えを附す。

一 附録奥乃栞二巻

右は本書八部のうち解しがたき事 

又はその餘意をのべて初心の人にたよりす

大枝流芳記

 

香道秘傅書校正巻上              《 》内は識語

大枝流芳校正

雪月花集

五十種之内

十種之香

追加六種

右御家之香次第

名香目録

京極道誉所持

《天正弐 霜月日 志野宗信》

右西三條家御香の目録「雪月花集」志野宗信傅写するものなり。

古板本誤り多し。古写本数部を以って校正す。

その考うるところ左のごとし。

享保甲寅年正月 大枝流芳記

雪月花集校正

京極道誉所持の内

奥書きにこの一帖の下「西」の字あり。

今正本によりて補入す。

大枝流芳校正

志野宗信筆記 

香道心持之事(四十九ヶ条)

別而秘伝(三十八ヶ条と八卦香炉之図)

《文亀元年九月 宗信》

は志野宗信八十八箇条の筆記と云うて萬代香道の亀鑑なるものなり

甚だ貴賞すべし。

房間の刊本、誤り多きにより校正し卒(おわんぬ)。

享保甲寅年正月 大枝流芳記

志野宗信筆記校正

右、志野宗信筆記、(きゅうはん)誤れるもの考え改む。

その改むる証(しょう)をしるして世に伝ふる事しかり。

大枝流芳校正

志野宗信香合式

右の一札、写進入(うつししんにゅう)候事、別して御閑無く、宗温時より御展志(ごてんこころざし)の儀と申す。

この度、黒金方目聞きを仰せ聞けらるる故、旁(かたがた)以ってかくのごとく候。

*本五十余ヶ条の義は他見候とも、此の書、外見候ては迷惑たるべく候。

《永禄元年月 省巴》

志野宗信香合式

右香合の校正、の異同ここに記して校正の趣をしらしむ。

大枝流芳校正

志野流六十一種名香目録

十一種(香名)

五十種(香名)

《志野入道 宗温》 

《天正弐 霜月日 志野不寒齋》

右は、宗信子宗温が筆記するところの六十一種の名香の目録なり。

古板本、誤字、脱漏有るを以って今校正増入せしむるものなり。

享保十九年正月 大枝流芳記

志野宗温六十一種名香記考正

右、六十一種名香の記、板、誤字、異同あるを以って、

異本によりてこれを考え、今ここに記ししらしむ。

大枝流芳校正

−香道秘伝書校正上巻終−

 

香道秘傅書校正巻

大枝流芳校正

笈翁斎香炉之図

《元亀四年 笈翁斎宗入》

香炉図、箸目、盆飾、香合に名香の入らるる次第

卓飾、小包広さの寸、大包紙広さの寸方

−建部隆勝への賛辞(漢文)

建部隆勝公、かつて異法伝授す。誠にすなわち香を聞きて、能くこれを知る聖妙(せいみょう)を獲(え)使(し)めて、詳(つまび)らかに産郡縣(さんとぐんけん)を辨す。

的(てき)に芬芳(ふんしょう)の浅深を分かつ。

時に、人、竊(ひそ)かに名を假(か)りてこれを結(つづ)れば、則ち、忽(たちま)ち真偽を別かつ乎(や)。

百発百中のみ。

 

時に天正第三乙未中秋吉辰 

 洛下 翠竹庵道三筆之 

隆勝入道殿 参 

香炉之図考正

右笈翁斎宗入香炉の図、考正し、図も又あしきものは図工に命じこれを改め侍る。

大枝流芳校正

建部隆勝香之筆記 

香炉渡申次第之事(三十四ヶ条)

(十一種名物の香の事を含む)

伽羅の分

新伽羅の分

羅国の分

真南班の分

真那賀分

右、名香木所様躰、御尋ね候。

伽羅、新伽羅、羅国、真那班、真那加、大形かくのごとくに候。

斟酌ながら注し、これを進し申し候。

さりながら、事多く御座候て、定めてその勝りあるべく御座候とも存じ、その御心得なされ、外見用捨専用に候。

因って件のごとし。

《隆勝》

名香聞の事

右、この一冊、憚り至極迷惑に候為めと雖も、内々の御意の由に候間、是非に及ばず、存知の旨申し上げ候。

「一向無」(いっこうぶこう)の義に候間、相違のみ御座有るべく候。

他の嘲りに御座候条、その御心得なされ、御◇◇を以って、御披露仰ぐ所に候。

謹言。

《天正元年十月吉日 建部隆勝 道甫 参》

建部氏香之記考正

隆勝の「在判」の字、一本にあり又、「道甫」と云ふ当名あり。本書今これを補う。

道甫は宗拾の門人なり。

右建部氏香之筆記誤字脱漏考正することかくの如し。

大枝流芳考正

十組香之記

*柱香之記

花月香之記

宇治山香之記

小鳥香之記

郭公香之記

小草香之記

系図香之記

*柱香焼合之記

源平香之記

鳥合香之記

右の十組の香は御家の組香の次第なり。志野家も是に随う。

今源平香の盤立物の図、初心、心得がたきを以って委しく図を改め左に増補し侍る。

享保甲寅年正月 大枝流芳記

十組香之記考正

右十組香の事、委しくは奥の栞に弁ず。

合わせ考ふるべし。

大枝流芳考正

 

香之記 

香次第

灰之をし(押し)様の事

能(よき)次第の香

無題 (香の雑記二十六ヶ条)

たんどん(炭団)の事 並び灰の事(六ヶ条)

右の筆記惟人の作たることを知らず。終わりに姓名を記せず、書中又不審の事多し。

古板の本。下巻の始に入るといえども今下巻の終わりにうつす。

委しくは凡例に考えをそのう(備う)

享保甲寅年正月 大枝流芳記

香之記考正

大枝流芳校正

−香之記考正終−

附録 香道奥の栞

香道秘傅附録奥の栞 上

大枝流芳 著

奥の栞 小引

〇雪月花集考

〇宗信筆記考

〇香合式

〇宗温六十一種名香記考

−香道奥の栞上終−

香道秘傅附録奥の栞 下

大枝流芳 著

〇宗入香爐図一巻考

〇建部隆勝香之記筆記香

〇十組香之記香

〇香之雑記考

右香道秘伝の條目に於いて、古人の趣に随いて、その餘意を述べ、その解しがたきを考えしるして、この道を嗜む人にたよりす。

然れども先生より、深く秘してみだりに伝うるまじき事、誓い侍れば、今少しいわまほしき事もこれをもらしぬ。また、心得がたき事あるは、余が愚案を加えて折衷す。

誠に蹇驢(けんろ)の驥尾(きび)のわざ成るべし。

享保甲寅歳正月上浣

波華隠士

大枝流芳記

−香道奥の栞下大尾−

 

※ このコラムではフォントがないため「説明: C:\Users\和裕\Documents\01_香筵雅遊\koengayu\kosyo\chuu.gif」を「柱」と表記しています。

 

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