御家流香道掟書(おいえりゅうこうどうおきてがき)

飯田潤次政宣 小野淳翁朝登 伊与田宗茂勝由 伊藤路翠辰芳  一冊 写本 文化元年(1804)

 

覚書

西三條内府公、東山泉殿、以って禁裏へ香道御伺事は、実隆公なり。

因って西三條家香道を月卿雲客皆々「御家」と申せしを、何れの比(ころ)よりか「御家流」と申すなり。

其の御流儀を学び来し故、北斗庵は御家の末流と申し候なり。

 

御家流香道掟書    細谷氏印

一 御家流香道、望みに依り入門の儀、余人を以って申し入れ、聞き届けば礼参上の儀これ有るべき事。

(他四条)

起請文下書き左の通り。

 

起請文の事

一 御家流香道、執心に依り、御相傳の上は、師恩忘却仕る間敷き事。

(他八条)

右の條々、一事為りと雖も違反致すに於ては、 日本六十余州大小の神祇、別して伊豆箱根両所の権現 天満太政自在天神の神罰蒙るべき者なり。

因って神文 件の如し

年 月 日

 

右、起請文読み為し聞き卆(終)りて、入門一巻へ名判為し、認め申すべく候。

一 何年何月何日     何の誰名乗居判

右、入門有るの節は、外の門人を招き合わせ「十*柱香」一組これ有るべく候。

(中略)

一 追々、稽古相、香元の稽古致す度、望みの衆へ相伝う品、左の通りなり。

一 掟書

一 手引集

一 要略集

一 古中新 三拾組 附 雛形 三通

一 寸法書

一 百*柱聞の書

一 十*柱香箱、袋、緒結び方、真行草

以上

(中略)

右、組香稽古修行、弥心、懇望、執心見届け、「焚合 *柱香」相伝致すべく候。

焚合式法、師伝、別書詳しきなり。

この段にて、「起請文」相済み、相伝致すべく候。別書に委し。

一 焚合伝相済み、相伝部類、左のごとし。

一 組香小引 仁、義、礼、智、忠、信、追加有り

一 同盤建(立)物図式

一 香名寄せ

一 百ヶ條口伝書

一 十*柱香箱結び方図式

一 真行草灰押し形図式

一 香志

一 香道秘伝集

一 焚合十*柱香師伝書

右、修行怠らず、木所の意味、納得の上は、「真の 花月香式法」別書のとおり相伝申すべく候。

右、伝授相済み、身分相応の礼謝有るべき事。

一 十*柱香秘考

一 香道濫觴の記

一 押板、惣棚飾り図式

一 白露結び方図式

一 薫物集

一 連歌俳諧香事式

一 和歌香の式

一 香関守式

一 名香合(あわせ)

一 五月雨の記 並び 組香式

一 陣中香の式

一 真花月香師伝の書

右、香道、熟得鍛錬の上、その仁、心意見居え、師弟ともに 誓の書を取り交わし、吉辰を撰びて「連理香」 皆伝有るべく候。

香式、大礼式法、別書に詳しきなり。

右、皆伝の節、身の分限に応じ、深厚礼謝 有るべき事なり。

尤も、師匠よりも祝物有るべく候なり。

秘伝

連理香式法師伝の書

御家流血脈

以上

右、目録の外、種々覚書有るなり。残らず相伝致す事。

右、同門区々に相成らぬ様、先師の口伝漏らさぬ様 記し置くものなり。

 

文化元年五月

飯田潤次政宣

小野淳翁朝登

伊与田宗茂勝由

伊藤路翠辰芳

 

 

※ このコラムではフォントがないため「」を「*柱」と表記しています。

 

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