連理傅(れんりでん)

朴翁 校 文政五年(1822年) 1冊 写本

香道九極微妙傅法

五事

法則、香合、名譜、五味、六國

四象

規矩、荘厳、微妙、連理

右を九極の傅とす。整飾に至りて陰陽両儀あり。

五儀

大殿荘厳、學室荘厳、佛場荘厳、會亭荘厳、座飾荘厳

六格

順逆、躰用、前後、軽重、利用、通利

右、是を書院の整飾九極二儀と云う。各口授の傅法なり。

それ香道は技術といえども、其の正意遊事に備うるの本意にあらず。・・・・

 

香合

香木は南方蛮国の竒木にして、天然自然の霊香、人作りし品々に非ず。・・・

五味

五味は五行の配当にして、万物に洩る事なし。・・・

六国

六国は、香木の風骨をさして其の本体を云う。・・・

四象之内

規矩

規矩は、前微妙の處に云うごとく、一切の法式禮容、皆定むる所の法律なり。・・・

荘厳

荘厳は、一切の整飾を云い、礼は厳なるを本とす。・・・

微妙 

前にあり。略すなり。

 

連理大傅

それ、連理は二気の妙合にして、香道の極意なり。・・・

 

連理香業式作法

組法、香五種、各六十一種名香を以って組むなり。・・・

 

[連理香の記]

 

右連理之傳口訣業式雖秘事在之難及筆紙口傳

右一巻者當家流儀之

極意之傳法眞實

微妙大悟達之大

依其器附属為相傳者

也至此本源道意不知

如喰味不知修行之累

功顕然而達本儀者於

我家幸甚也授傳之人

十襲秘蔵而努々匆他

見他言云爾

 

旹寛政五秋

八月十八日以志野省(巴)遺筆之

本書為基加補之新写之處者

祖父心源専舟居士より傳授之細密

秘事を悉為加入者也

志野宗信十三世裔統

意菴朴翁専斎謹書 判

 

 

文政五壬午極月朔日授之写

巌宗廡

※ このコラムではフォントがないため「」を「柱」と表記しています。

 

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