「自分で作ろう!」シリーズ No.1

折据の作り方

 

香道具は探してもなかなか売っているものではありません。

無いものは・・・作るしかありませんね。

折据の図

「折据」(おりすえ)は、組香の際に香札(こうふだ)の投票箱として使われます。数が「十枚一組」となっていることから、買い求めるとそれなりの値段(約1万円)はするものです。

しかし、もともと和紙で作られたものですから、自分で作れない訳ではありません。手間を楽しむことが出来る人ならば、様々な趣向を凝らして、オリジナルの折据を時宜に応じて使い分けるのもいいでしょう。何度か練習をして、正確に仕上がるようになったら、和紙の堅紙でトライして見てください。

紙づくり

まず、和紙2枚を表裏に貼り合わせて、表が柄物、裏が金の堅紙を作ります。紙を糊付けし、ガラス等の平面板に挟んで圧延をかけるのですが、その際、紙の表面に皺が残らないように注意しましょう。この工程は、表装と同じで一番熟練を要する仕事かもしれません。

採寸

紙の寸法は、細谷松尾著「香道御家流寸法書」に「二寸二分四方」(6.666cm)と書いてありますが、メートル法の定規では端数計算が難しいのと現在人の手が大きくなっていることから、ここでは切り良く、「7cm四方の折据」が出来あがるようにしました。

折り込み

紙取り寸法の図

中央に7cmの正方形を想定して、図のように21cmm14cmの紙を表用と裏用の2枚切り出します。

(辺の縦横比が2:3となっていれば、何cmのものでもできます。)

まず、外側から3.5cmのところをモノサシで測り、内側折り線を入れます。

(左右両方です。)

片袖折りの図

その3.5cmを内側に折り込み、その折り線を基準にもう3.5cm反対側に蛇腹のように畳み込みます。

(これを片袖折りといいます。)

 同じ動作を左右対称になるように行うと図のような観音開きになります。左右の扉がピッタリ合わさるように仕上げてください。

裏返した四隅の折り返しの図(前)

できたものを裏返して、四隅を外側から直角二等辺三角形に折り込んで、折線をつけておきます。

(これは、とても重要な折線となりますので、正確に折り合わせてください。)

裏返した四隅の折り返しの図(後)

上2つが終わったら、下にも2つ三角を作り、全体で4つの直角二等辺三角形を折り込みます。この場合も左右の三角形がピッタリ合わさるように折ってください。

(紙に厚みが出るので、しっかり合わせてください。)

折り線を付け一旦開いた図

折った紙を1度開きます。すると、図のように右から3.5cm3.5cm7cm3.5cm3.5cmの縦線に底辺7cm、高さ3.5cmの直角二等辺三角形が上下対象に二つずつ跨る形の折り線が出来ている筈です。

折り線を利用して畳み込む図

出来た折り線を利用して、中心に向かって畳み込みます。このとき、中央に7cmの正方形ができるように、上下の辺を折り込んで作ります。

(この工程では、正方形の四隅「角」を決めることが大切です。)

 

長方形の扉が合わさる図

そのまま、畳み込むと中央の7cmの正方形を前にある14cm3.5cmの二枚の長方形の扉が隠すように合わさります。

(まるでエレベータの扉のようにも見えます。)

 

長方形を重ねる図

合わさっている扉の一方を他方に重なるようにめくります。

上下の台形を折り込む図

上下にできた上底3.5cm、下底7cm、高さ3.5cm直角台形の部分を中央の7cmの正方形に向かって折り込みます。

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裏に出た正方形を三角に折り込む図

折り込んで出てきた、3.5cmの裏地の金の正方形を更に直角二等辺三角に折り込みます。

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できた三角をさらに折り込む図

小さな三角が向かい合わさって、大きな直角二等辺三角形が出来ますので、これを表地側に折り畳み、折据の正面を作ります。

この部分で紙の厚みが最大となりますので、しっかりと合わせてください。

(最終的に糊付けして留めます。)

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片側出来上がりの図

片側が出来あがりです。

もう一方の扉を畳み込むために裏返して「工程8」にもう一度戻ります。

⇒8

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出来上がりの図

最終的に形が整ったら、金の三角の部分を裏から糊付けして出来あがりです。

(このとき、正面の直角二等辺三角形が隙間無く合わさって、綺麗な正方形に見えていれば成功です。)

香道具

こうして出来た折据を10枚つくり、金の部分に漢数字で「一」から「十」まで表書きすると、折り紙の世界では、「和風小物入れ」だった畳紙が香道具の「折据」に変わります。

 

以外に簡単、以外に安価!!

これからは、香道具を探し回るより作ってしまいましょ。

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