秋に渡り来て、春に北に帰る雁金をテーマにした組香です。
秋から春までの時の移ろいを様々な和歌が趣き深く表しています。
※ このコラムではフォントがないため「 」を「*柱」と表記しています。
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説明 |
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香木は4種用意します。
要素名は、「霞(かすみ)」「霧(きり)」「稲穂(いなほ)」と「雁金(かりがね)」です。
香名と木所は、景色のために書きましたので、季節や組香の趣旨に因んだものを自由に組んでください。
「霞」「霧」「稲穂」は各3包作り、「雁金」は1包作ります。(計10包)
「霞」「霧」「稲穂」のうち各1包を試香として焚き出します。(計3包)
手元に残った「霞」「霧」「稲穂」の各2包を打ち交ぜて、その中から任意に1包を引き去ります。(6−1=5)
これに「雁金」を加え、打ち交ぜて順に焚き出します。(計6包)
本香は、 「札打ち(ふだうち)」の「後開き(のちびらき)」で6炉廻ります。
「札打ち」とは回答の際に答えの書かれた「香札(こうふだ)」を投票するやり方です。
「後開き」とは、本香が焚き終わってから、正解を宣言して当否を付けるやり方です。
−以降9番から11番までを6回繰り返します。−
香元は、香炉に添えて札筒か折居を添えて廻します。
連衆は、本香を聞き、答えとなる要素名の書かれた「香札(こうふだ)」を1枚投票します。
香札は、本香焚き終わりまで「札盤(ふだばん)」の上に伏せて並べておきます。
執筆は、香札を開き、香記の回答欄に各自の回答を全て書き記し ます。
その際、客香である「雁金」の香は 、何番目に出たかで「雲井の雁(くもいのかり)」「落雁(らくがん)」「田面の雁(たのむのかり)」などと書き換えます。(委細後述)
香元は、正解を宣言し、執筆は当った要素に合点を付します。
点数は、「雁金」の加点要素があり、当たりは2点、独聞(ひとりぎき)は3点、その他は1点とします。
また、この組香には所定の札の打ち違えに減点要素もあります。(委細後述)
下附は、「雁金」の出と当否によって、あらかじめ配置された和歌を1首書き記します。
減点のあるものは「得点(点)」と「減点(星)」を歌の下に並記します。
勝負は、最高得点者のうち、上席の方の勝ちとなります。
湖沼や刈田で餌を啄ばむ渡り鳥の姿が見られる季節となりました。
『香筵雅遊』もおかげさまで開設 18周年を迎えました。皆様方には日頃のご愛顧に感謝申し上げます。いつもどおり、「自己満足的研究の発表の場」として、ネタがあり、眼が見え、手が動く限りは書き続けて参りたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
母が亡くなって「次は順調に行けば自分の番」ということが現実味を帯びて来ると、身綺麗だった母の「早すぎる終活」が、まんざら「潔癖性の奇行」でもないように思えてきました。私自身も40歳を過ぎた頃から、「もの」「こと」「ひと」を増やさないことには心がけて来たつもりですが、それから十数年を経るうちに、単身赴任で家財道具は増え、居住空間が広くなり、土地々々での人付合いも増えて知らず知らずのうちに、また身辺が猥雑になってきたということを自覚し始めました。こんな悠々自適な生活も長くてあと1年半というところでしょうから、それまでに人生を「再梱包」するための「断捨離」をしなくてはならないと思っています。
その第一歩として、とても卑近なことなのですが最も我が意に染まぬ行為であった「毛染め」を卒業しました。もともとメラニン色素の少ない私は、白髪を生えるままにして、次第に真っ白になって行くであろう「ロマンスグレー」の期間を楽しみにしていました。思えば、皇室や茶香を嗜むオジサマ&オバサマたちもおしなべて白髪(一部に紫や緑もおられましたが・・・)でしたので「文化人は自然派なのだ」という決め込みもありました。また、職業人としても「芦毛の馬は瞬発力が高い」とばかりに、「ジェット戦闘機」と呼ばれていた職能を最大限発揮するには白髪であるべきとも考えていたことも確かです。
しかし、名古屋に移り住みますと、街や職場は皆「黒髪(カツラ含む)」でビシッと決めているオジサンばかりでした。高所得に支えられた都市の生活スタイル、短髪を好み好まれる民族性等、いろいろな理由は考えられましたが、ある時、毛染めの理由について同僚に聞いたところ「何かあるとは思ってないんだけどねぇ。なんか期待しちゃうんだよねぇ。」というボンヤリした言葉が返ってきました。そこで私は「はぁ…つまりは夜遊びか?」「アヴァンチュールか?」と落胆しつつも勝手に期待に胸を膨らませ、髪をアッシュブラウンに染めることにしました。もともとアレルギー体質だった私は、相当慎重に事を進めたのですが、今の毛染めはよくできていて「案ずるより産むが易し」でした。そうして4年間、アヴァンチュールこそ無いものの、なんなく「見栄のつわもの」の仲間として黒髪生活を続けて来ました。そうして、今年の春に熊本に移りましら、今度は皆が「白髪」の自然派でした。名古屋と東北・九州は、確かに民力が違うので、オジサマの生活スタイルも金回りも違います。そんなところにも原因があるのかもしれませんが、私は「自然が近いと人間も自然になる」ということや何よりも「質実剛健」という土地柄が虚飾を嫌っているではないかと感じて「豊齢を楽しむ」第一歩に白髪の爺さんになることを選びました。
漢詩の世界では、張九齢が「照鏡見白髪」の中で「こうして私と鏡に映った影とが、互いに憐れみあうことになろうとは、一体誰が知るだろう?」と憂い、李白もこれを引用して「白髪三千丈」の中で「澄んだ鏡の中を見ていても気づかなかったが、どこで秋の霜にも似た白髪を身につけたのだろうか?」と人生の晩年にさしかかった哀愁ただよう詩を詠んでいます。このように白髪は、「老醜」や「憂い」「野心からの卒業」を表すキーワードとなっており、私自身も故郷から遠く離れた辺境の地で同じ想いに浸ることもないわけではありません。しかし、できれば私は、この白髪を「アンディ ウォーホールや坂本龍一のようにファッショナブルに使いこなせればいいな」と思っています。
現在、毛染めの跡は地肌から3センチぐらい上がって来ており、あと1か月もすれば、ほぼ白髪に変身できるでしょう。ヘアサロンに行けば、この中途半端な時期を白髪に見せてしまうワックスも人気だそうです。毛染め歴4年半、白髪の頃の自分は運転免許証でしか思い出せないのですが、自分の「芦毛」がどの程度に仕上がっているのか?今は、それが楽しみとなっています。
今月は、茜の空に秋冷の訪れを伝える「雁金香」(かりがねこう)をご紹介いたしましょう。
「雁金香」は、米川流香道『奥の橘(月)』に「追加三十組」として掲載のある秋の組香です。同名の組香は、保科儒一編、三條西尭山監修の和綴本『香道の栞(一)』にも掲載があり、御家流系で は秋の定番組香として催行されています。この組香は、要素名が「霧 」「露」「稲葉」「雁金」の4種組で構造式は『奥の橘』と全く同じですが、「雁金」の出が、初出の時「雲井の雁」、2炉目の時「落雁」、3炉目の時「月夜の雁」、4炉目の時「田面の雁」、5炉目の時「朝の雁」、6炉目の時「旅路の雁」と聞の名目で時の流れを細かく表しているところが違います。『香道の栞』に掲載は無いのですが、「秋風にはつかりが音ぞ聞こゆなる誰が玉章をかけて来つらむ(古今和歌集207 紀友則)」という証歌が併記されているものもあります。また、『香道蘭之園(三巻)』に掲載のある「雁金香」は、要素名が「春 」「秋」「雁金」の3種組で「初雁方、帰雁方」に別れて競う「一蓮托生対戦型ゲーム」となっています。この組香では、雁が「二季鳥」であることが聞の名目等の景色に強く表れており、季節感も初雁から帰雁までの長い期間を写し取った組香となっています。このような中から、今回は秋らしい和歌が満載の『奥の橘』を出典として書き進めたいと思います。
まず、この組香に証歌はありませんが、題号と要素名をご覧になっただけで「初雁」の風景が思い起こされることと思います。また、下附として用意された和歌もたくさんありますので、季節ごとの雁のいる風景もイメージしやすいかと思います。「雁金」とは、ご存知の通り渡り鳥の「雁(かり・がん)」のことで、もともとは「雁ヶ音」と書きました。これは、中国の前漢の時代、武帝に仕えた忠臣「蘇武(そぶ)」が、匈奴に抑留されている間、雁の足に便りを結んで故国に送った「雁信」という故事から来ています。
漢の使節として匈奴に出かけた蘇武は、不運にも匈奴の内紛に巻き込まれて囚われの身となりました。蘇武の人物を見込んだ匈奴の王は家臣となるように説得しましたが、漢に節を通す蘇武はそれを受け入れることはありませんでした。匈奴の王は蘇武を幽閉して翻意を待ちましたが、蘇武の心は動かなかったため、雄の羊だけを与えて「この羊が子を産んだら帰してやろう」と言って北海のほとりの無人の地に移送しました。それからというもの蘇武は餓えと戦いながら歳月を送り、遠く漢に渡っていく雁に我が身が無事であることを託しました。 やがて19年の歳月が過ぎ、漢は武帝の子、昭帝の時代となり、漢から訪れた使者は「漢の天子が射止められた雁に手紙が結ばれていて、『蘇武は大きな湖のほとりにいる』と書いてありました。ただちに蘇武を返していただきたい。」と要求し、かくして、蘇武はめでたく漢に還ることができたとのことです。 |
これがもととなって、「雁は幸せを運ぶ鳥」として好まれるようになり、日本の詩歌にも「玉章(たまずさ⇒手紙)を運ぶ鳥」として登場するようになりました。
次に、この組香の要素名は、「霧」「露」「稲葉」と「雁金」となっています。「霞」や「雪」はありませんので、季節感としては、雁が渡ってくる「秋」の彼岸以降、朝夕に「霧」が立つようになった頃から、植物は 朝夕に「露」をはらみ、照る日は黄金の田に風が渡って「稲葉」が波打っている。それも程なく刈穂となって、干上がった田圃では鳥たちが落穂や虫を啄ばんで食べている。このような秋景色を表すのではないでしょうか。この景色の背景となるのが「霧」「露」で、近景にあって脇役を演じているのが「稲葉」ではないかと思います。一方 、そのような景色に舞い降りて、季節の移ろいとともに人をして様々な感慨を呼び覚ます「雁金」は主役ということでしょう。
さて、この組香の構造は、香種は4種、全体香数は10包、本香数は6炉となっています。まず「霧」「露」「稲葉」は各3包、「雁金」は1包作ります。次に「霞」「霧」「稲穂」のうち各1包を試香として焚き出します。そこで、手元に残った「霞」「霧」「稲穂」の各2包(計6包)を打ち交ぜて、その中から任意に1包を引き去ります。この引き去りと いう所作は、「地の香」の出に変化をつけるためのもので、引き去られた香包は「捨て香」として「総包(そうづつみ)」に戻します。この時点で手元に 残っている5包に「雁金」1包を加えて6包とし、打ち交ぜてから本香を順に焚き出します。
ここで、出典の小引の冒頭には「札を用ゆ」とあり、回答に香札を使用することが書かれています。 使用する香札についても「札紋表、秋の景物。同裏、霧二枚、露二枚、稲葉二枚、雁金二枚、壱人前七枚宛なり。」とあります。また、「霧を一、露を二、稲葉を三、雁金をウ」として「十種香札」を読み替えすれば流用が可能であることも併記されています。このことから、以下は「札打ち 」(香札を投票して答える)の「後開き」(本香が焚き終わってから正解を宣言する)を前提に書き進めます。
勿論、略儀にして、名乗紙を使用して本香が焚き終わった段階で回答を記載する「後開き」でも全く支障無いと思います。ただし、「雁金」の出は「聞の名目」に書き換えることが必要ですので、連衆は、名乗紙に回答を書く段階で、試香の無い「雁金」の香と思ったものは、聞の名目と見合わせて書き換えて提出してください。
「札打ち」に戻りますと、香元は、香炉に添えて札筒か折居を添えて廻します。連衆は香炉を聞き、試香に聞きあわせて、これと思う香札を1枚投票します。この組香では「一*柱開 (いっちゅうびらき)」までは指定されていないため、途中経過が連衆に知られないように、回収された香札は名乗の順に「札盤」の上に伏せて並べておきましょう。
本香が焚き終わりましたら、執筆は札を開け香記に各自の回答を全て書き写します。この際、連衆が入れた「雁金(ウ)」の札は、執筆 が書き写す際に記録する際に書き換えを行います。出典では、「六*柱のうち、雁、初炉に出ずれば『雲井の雁』と書く…二炉、三炉へ出ずれば『落雁』と書く…後の三炉に出ずれば『田面の雁』と書く」とあり、本香6炉のうち、1炉目に「雁金」が出た場合は『雲井の雁』と書きます。「雲井」とは「雲居」と同義で「雲のたなびいている所。大空。」を表します。この言葉は『源氏物語』に表れる女性の名前でも有名ですが「雲居の雁もわがごとや(晴れない霧の中を飛ぶ雁は今の私と同じような気持ちなのだろうか)」と口ずさんだことから後世名付けられました。ここでは、「雁が、まで高いところを飛んでいる」や「まだ居場所がわからない」と解釈しておきましょう。
2炉目と3炉目に「雁金」が出た場合は『落雁』と書きます。これは、雁が地上に舞い降りた景色であり、雁が列をなして優雅に舞い降りる近江八景の「堅田落雁」が最も有名な景色となっています。4炉目、5炉目、6炉目に「雁金」が出た場合は『田面の雁』と書きます。これは、雁が住み着いた長閑な景色を表します。「田面」は「たづら」と読み、これだけですと「田んぼの表面や畔」という場所を示しています。しかし、「田面の雁」となりますと「たのむのかり」と読み、国文学的には「頼む」という意味を内包して恋歌などに詠み込まれることが多い言葉です。 このように、「聞の名目」は雁金の出現が早いか遅いかにより、飛んできて、空から舞い降り、田圃に住み着いたという位置関係や時間的経過を3段階で表しています。
続いて、執筆が答えを書き写し終えましたら 、執筆は香元に正解を請い、香元は正解を宣言します。執筆は、香の出の欄に正解の要素名(この場合は「雁金」のまま)を書き記し、当った答えに合点を掛けていきます。
点数について、出典には「あたり一点、雁金二点、独聞三点。雁金へ稲葉の札、稲葉へ雁金の札打ちたるは二星、独は三星。霧、露へ雁金の札打ちたるは一星、独は二星。霧、露、稲葉の打ち違いは星に及ばず。」 とあり、平点は1点としますが、「雁金」の当たりは2点、独聞には3点の加点要素があります。一方、「稲葉」と「雁金」の答えを入れ違えると−2点、連衆のうち1人だけ間違うと−3点と減点されます。また、「霧」か「露」と「雁金」の答えを入れ違えると−1点、連衆のうち1人だけ間違うと−2点と減点されます。「雁金」と「稲葉」の聞違えの方が「霧」「露」とのそれよりもペナルティが高いのは、主役、脇役、背景の扱いの違いによるものと思われます。 このような減点要素の盛り込みもこの組香の特徴と言って良いでしょう。
この組香の下附は、「雁金」の出た順番とそれが当たったか外れたかによって、あらかじめ配置された和歌を1首書き記します。これについては、出典に「雲井の雁、聞たる人の下へは『雲井の雁』の歌を書く。…落雁、聞きたる人の下へは『落雁』の歌を書く。…田面の雁、聞きたる人の下へは『田面の雁』の歌を書く。尤も、雲井の雁、落雁、田面の雁ともに出順の歌にてそれぞれに違うなり。皆聞は歌に長点をかくる。雁金聞きたる人も皆ならねども歌ばかりにて歌に点なし。尤も下に点数も書かず、聞き当りたる所は点なり。雁を外せば雁を聞かずの歌を書き、無は帰雁の歌を書き、歌の下へ点星の数を書くなり。」とあります。つまり、「雁金」の出た順番によって正解の歌が決まり、当らなかった人には不正解の歌が附記されます。また、全問正解の場合は正解の歌に「長点」を掛けます。一方、全問不正解の場合は「雁金」の不正解の歌とは別に「帰雁」の歌が記載されます。さらに前述の聞き違えで減点のあった方のみ、歌の下に「○点」「○星」と得失点が並記されることとなっています。
出典に示された「雁金」の歌は以下のとおりです。
1炉目に出て当れば 「雲井の雁」の歌
「秋風に声を帆にあげてくる舟は天の戸わたる雁にぞありける(古今和歌集212 凡河内躬恒)」
2炉目に出て当れば 「落雁」の歌
「月に吹く真野の浦かぜ寒からし入江に落るころもかりがね(夫木和歌抄4913 従二位家隆卿)」
3炉目に出て当れば 「落雁」の歌
「大江山かたぶく月の影さえて鳥羽田の面に落つる雁金(新古今和歌集503 慈円)」
4炉目に出て当れば 「田面の雁」の歌
「みよしのの田面の雁もひたぶるに君がかたにぞよるとなくなる(続後拾遺集800 不知読人)
5炉目に出て当れば 「田面の雁」の歌
「我が方によるとなくなるみよしのの田面の雁をいつか忘れむ(続後拾遺集801在原業平)
6炉目に出て当れば 「田面の雁」の歌
「たがかたに行くともしらず三よしのの田面の雁のはるのわかれは(慶運百種12慶運)
雁を外したる時の歌
「雁がねは風をきほひて過れども我まつ人のことづてもなし(新古今和歌集500 不知読人)
無(全問不正解) 「帰雁」の歌
「春来れば雁帰るなりしらくものみちゆきぶりにことやつてまし(古今和歌集30 凡河内躬恒)
このように、それぞれ「雲井の雁」「落つる雁」「田面の雁」を詠み込んだ名歌が配置されています。「雁を外したる時の歌」はいつもの「ドンマイ精神」とは打って変わって「雁は来たけれども待つ人の便りは来なかった」という可哀そうな歌となっています。さらに、全問不正解の時の「帰雁の歌」は「春が来たので、雁が帰って行くようだ」とこれまた皮肉たっぷりです。
最後に勝負は、最高得点者のうち、上席の方の勝ちとなります。得失点のある方は、「点から星」の数を差し引いて得点を割り出します。得点のみの方は、点数が下附されませんので、解答欄に付された合点の数を合計して比較することとなります。
秋の空を一筋に飛んでゆく雁の姿をみると、
遠くに住む懐かしい人に手紙を運んでくれるように見えてくるものです。
熊本への飛来は少ないそうですが・・・
春には北の故郷に無事の便りを託したいと思います。
雁金の声せぬ野辺を見てしかな我が玉梓の誰ぞ知るべき(921詠)
組香の解釈は、香席の景色を見渡すための一助に過ぎません。
最も尊重されるものは、皆さん自身が自由に思い浮かべる「心の風景」です。
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