真花月相伝式法書(全)(しんかげつそうでんしきほうしょ)
無耳庵(杉田)克誠 文化九年 1巻 1冊 写本
真花月香相伝式法
一 御家流香道縁を以て稽古勝り、木所の修行、豫於会得すに依りて「真花月香」を伝う。花月香は、香組六種にして、陰陽六の木所五味を加味して伝う式法なり。両香元、「花方」「月方」と立別れ、焚き様、香道具飾付け手続きに至るまで、口授多し。 勿論「行」の式法なり。花月香に「真」の字書く事、風早家の頃より起こると見えたり。
六木所陰陽伝授
一 伽羅 礼陽 二 羅國 楽陽 三 寸聞多羅 射陽
四 真那蛮 御陰 五 真那賀 書陰 六 佐曽羅 数陰
外 赤栴檀 文 一包添えて
右の分、伝授の節、木品正補を門弟にあたうるなり。尤も五味意兼ね備うる木所なれば、吟味専要なり。
花月香札の事 表札
袖振山 吉野山 小倉山 春日山 三笠山
高間山 葛城山 暗部山 小塩山 立田山
同裏
花一 花二 花三 月一 月二 月三 以上六枚なり
花月香札、十炷香札の表に「花一」「花二」「花三」「月一」「月二」「月三」の印これ有るなり。此の印を用いてもよし。その時は、十炷香札紋のまま記録に認むる事もあり。
一 札筒は用いず、「折居」ばかりなり。折居の拵え様は、花方折居「一」「二」「三」、 月方折居「一」「二」「三」。花方「桜」、月方は「秋の最中」の絵様なり・・・
[折居の図]
[花月香打敷の図]
起請文の事
[起請文上包の図]
[志野棚飾りの図]
許可
口授式法
一 六木所陰陽五味の事
一 花月香札の事
一 同折居の事
一 同打敷の事
一 香席前後左右着順の事
一 前後座敷飾りの事
一 木拵え式の事
一 香組様の事
一 両香元手続式法の事
一 乱箱道具組様の事
一 記録認め様、点星式法の事
一 鶯立て様の事
一 銀葉置き様の事
一 灰押し様の事
[香席後座着座式法の図]
[棚飾の図]
[乱箱内組込の図]
[陰陽の箸目の図]
[銀葉置方の図]
[香包鶯刺処の図]
香六種 花一 花二 花三
月一 月二 月三 各二包づつ、内一包宛試に出す
「真花月香」六の木所に五味を重ねて伝うる事なれば兼々相正し、木所小記録に記し、香銘吟味して組むべき事なり。また、木拵え大節なり。
花一 伽羅 花二 羅国 花三 寸門多羅
月一 真那斑(蛮) 月二 真那伽(賀) 月三 佐曽羅
右の通り組合事なれども 五味の吟味によって木所、前後左略、時に応ずべし。
後座両香元手続習之事
[両香元打敷据付の図]
(略)
右、真花月式法、木所五味、秘中の一なれば、努々他見他言許すべからざるものなり。
月 日
何の誰 居判朱印
何の誰 殿
文化九申年六月吉祥日
無耳庵克誠 花押
※ このコラムではフォントがないため「」を「柱」と表記しています。